木材は一般的に多孔質かつ親水性で、水分を吸うとふくらみ、乾燥すると水分を放出して縮む性質があります。膨張と収縮によって木材は変形や割れなどの「狂い」が生じます。木固めとは狂いを防ぐために、木材内部の細胞壁を漆や合成樹脂などで固定し、木質を強化する加工をさします。木固めという言葉は、漆器を作る際に、椀木地に生漆を塗り、余分な水分を吸収しないようにする「木地固め」という工程に由来します。