木工塗料·特殊塗料·UV塗料の製造/受託/中間原料の加工充填

寿化工株式会社

KOTOBUKIKAKOU CO.,LTD.

Q&A

Question and Answer
カテゴリー: 木固めエース

木固め加工を施すことで木材の内部に水がしみ込みにくくなるので、多少の効果は見込めます。ただし、表面に汚れや水分を残したまま、高温多湿なところに放置すると、木固め加工をしていてもカビが生える可能性は十分にあります。

竹の表皮は油分が多く、木固め剤をはじいてしまうため効果がありませんが、白い肉質部分には一定の効果が見込めます。ただし、竹のしなやかさは失われてしまいます。

家具、楽器、玩具などほとんどの木製品に使えます。変わったところでは木製スピーカーの筐体、渓流釣り道具(ランディングネット)の耐水塗料としても使われています。楽器の例としては、オーストラリアのアボロジニー族が使う巨大な笛に塗った方から「ひびが入りにくくなり、音色がとてもよくなった」という報告がありました。表面が硬化することでよく響くようになるようです。ただし、音色は好みがありますので、すべての楽器に当てはまるかどうかはわかりません。

木固めエース・プレポリマーは、空気中のわずかな水分とも反応して硬化する性質があります。未開封であっても使用期限目安が約1年半と短く、量販店から販売を敬遠される傾向にあります。このため、一部の専門店をのぞき実店舗での販売は行っていないのが現状です。

専用シンナー(うすめ液)には、木固めエース用とプレポリマー用の2種類があります。どちらもウレタン系のシンナーで、シリーズ品との相性を考えた組成バランスになっています。専用シンナー以外で木固めエースやプレポリマーを希釈したり、余分な塗料の拭き取りに使うと、凝固や白濁が起こったり、乾燥後も表面がべたつきが残ることがあります。とくにアルコール分を含むラッカーシンナーの使用は避けてください。塗膜強度が保たれず、すぐに剥離してしまいます。

両方とも基本的な性能はまったく同じですが、木固めエースは木材の塗装に不慣れな方でも使いやすいよう配慮してあり、次のような特徴を備えています。

1. 少量からでも購入できる。
2. 硬化がややゆっくり進むよう調合してある。
3. シンナーで希釈せずに、そのまま塗布できる。
4. 針葉樹、広葉樹の両方に対応できる。

一方、プレポリマーはユーザーの好みに応じ、シンナーで濃度を調整(希釈)して使います。使用状況によりますが、木固めエースの約半分のコストで施工できるため量産に適しています。

木材は一般的に多孔質かつ親水性で、水分を吸うとふくらみ、乾燥すると水分を放出して縮む性質があります。膨張と収縮によって木材は変形や割れなどの「狂い」が生じます。木固めとは狂いを防ぐために、木材内部の細胞壁を漆や合成樹脂などで固定し、木質を強化する加工をさします。木固めという言葉は、漆器を作る際に、椀木地に生漆を塗り、余分な水分を吸収しないようにする「木地固め」という工程に由来します。